ローソン

2012/10/04

今すぐ覚えられる!すぐ使える!役に立つ!5つの手話単語


手話ブームが広がり、数々の映画やドラマなどで手話を使う場面がよく見られるようになっていますが、実は、日本では、2011年まで、手話は法律上、言語として認められていませんでした。

1760年、フランスのド・レぺ神父が世界初の聾唖学校を設立し、ろうの子供たちを集め、読み書きを教えることで、聴覚障害者たちとの意思の疎通を可能にし、世界のろう教育にも大きく貢献しました。話がわからないということだけで、社会から完全に孤立してしまった彼らの自ら創り上げてきた【ホームサイン】を統一し、発展させ、そして、【手話】が誕生しました。

日本初のろう学校は、古川太四郎氏が1878年に設立した京都盲唖院で、約31名のろうの生徒が入学し、日本の手話が生まれました。しかし、【手話で教育する方針】と【口話法で教育する方針】が長年、対立し、手話は教育の場でも、社会でも、認められない言語となり、偏見を持たれ、【口話法で教育する方針】が優位に立つことになってしまったのです。当時、授業で手話を使うことを禁止された生徒たちは先生たちに隠れて、手話を使い、先輩たちから後輩たちに受け継がれてきました。私の時代は、まだ手話を使うことを禁止されていたので、10歳の時に、通っていた教会のおばさまに初めて手話を教えてもらいました。初めて「手話って、こんなに楽しい!」と、嬉しくて、感動して、実際に授業中で手話を使ったら、先生に怒られたこともありました。近年になって、ようやく、日本で手話が法律的に【言語】として認められ、教育の場でも、手話を使う授業が増えてきました。口話も大事だけれど、やっぱり、手話も同じように大事だと思います。

現在、ろう者同士の間で生まれ、広まった【日本手話(Japanese Sign Language, JSL)、日本語の文章に対応させた手話【日本語対応手話Signed Japanese)、その両者の中間的な表現【中間手話】(Pidgin Signed Japanese)があります。世界共通ではなく、アメリカのASL、イギリスのBSL、フランスのLSFがあるように、各国のそれぞれの手話が違います。オーストラリアの手話は少し、イギリスのBSLに似ています。国際手話(ISL)もありますが、アメリカのASLが共通として、まだ根強く残っており、デフリンピック(聴覚障害者のオリンピック)などで使われています。手話芸術というジャンルも生まれ、手話詩、手話歌、手話ダンス、手話ミュージカル、手話漫才、手話落語など、数多く存在しています。

手話は聴覚障害者たちとコミュニケーションを取るのに、とても便利な方法です。

今すぐ覚えられる、すぐ使える、役に立つ、5つの簡単な手話単語を【SIGN TV】の動画で紹介します。手話で話す時の大事なポイントは、両手だけじゃなく、同時に【気持ちの感情を顔に出すこと】と【口を動かすこと】です。嬉しい話は、とっても嬉しそうな顔を見せます。逆に、悲しい話は、悲しそうな顔を見せます。腹が立った話は、怒ったような顔を見せます。気持ちを込めて、話すようにすれば、より伝わりやすくなります。
 
  • こんにちは
    

  •  ありがとう
 

  • ごめんなさい


  • 大丈夫


  • 危険


手話は、いざという時に、とても便利です。

どうしても声を出せない時、ガラス越しでの会話、ダイビングでの会話、 駅のホームの反対側にいる時の会話、ナイトクラブなどでの騒音の中での会話も、手話でなら、簡単にコミュニケーションが取れます。ベビーサインという分野でも、活躍しています。手話は両手だけじゃなく、同時に、口を動かし、顔の表情も使うので、表情も自然と豊かになってきます。職場や震災などで何かあった時に、手話で伝えると、聴覚障害者たちもすぐ理解できます。ボランティアでも手話通訳として、お手伝いも可能です。

HAND SIGN(ハンドサイン)は全員、健聴者でありながら、手話で歌って、踊れるダンス・グループで、ニューヨークの有名なアポロシアターアマチュアナイト公認パフォーマーでもあります。誰もが夢中になった、妻夫木聡と紫咲コウ初共演のドラマオレンジデイズ】で手話に感動し、ダンスに取り入れたら、カッコイイじゃないかと思ったことがきっかけで、立ちあげた彼らは、今、日本全国のろう学校や小中学校で子供たちに手話とダンスの楽しさを教えながら、テレビやライブなどで大活躍しています。

手話の可能性は無限です。

テレビやYouTube(SIGN TVDeaf Japan 1 Minute Signs)で見ながら学ぶ、手話アプリ(Deaf Japanの日本手話JSL)をダウンロードする、手話サークルに通う、手話の本で勉強する、手話が出来る聴覚障害者から直接に教えてもらうなど、様々な方法があります。

あなたが簡単な手話を使えるようになると、聴覚障害者たちと楽しくコミュニケーションを取ることが出来ます。

あなたの【ちょっと覚えてきた手話】が、必ず、聴覚障害者たちの役に立ちます。

あなたの手話で、必ず、笑顔と「ありがとう」が広がります。